「美しい世界へ」



誰かが落とした涙のように煌めくこの町に
静かに別れを告げよう
僕の体は朽ちて巡り
愛しき者達を支える大地となる


何を嘆くことがあろうか
今悲しみは胸で溶け
穏やかな平安が訪れた


聞け


願いは実らずとも志は残る
悔いることなど何も無い
恨む者など誰もいない


だが忘れるな


僕は離れていても君を想った
儚き言葉は永遠と成った


頬に落ちた暖かい涙
君の涙
其れだけで微笑んで逝ける


さぁ僕は数多或る時代を超えるよ
もう後ろは振り返らないから


さようなら


最後に見えたこの世界は美しかった


美しかったよ









しし座流星群を見ながら執筆(2001年)