醒めない闇の音」



此の身にも雨は冷たく
此の瞳にも闇は濃厚に映る


まだ亡くしてはいないものがあると
痺れた体を見下ろして
残されたものを指折りで数える


一つ、二つ、
此の身と此の志
三つ、
一瞬空白ができる


闇は醒めない
きっと醒めない


涙は枯れない
たぶん逝くまで枯れない


音は絶えない
君が居た頃の笑い声は耳に張り付いて


醒めない闇に
枯れない涙 絶えない音
それは残された三つ目のもの


君の命がすり抜けた
冷たい指先を
握りこんで
悲しいほどに生きている此の身を
知る


悲しいほどに生きている此の身を

知る